夏休み、家庭で生成AIどう教える 専門家が提案する「間違い探し」

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聞き手・高嶋将之

 夏休みの課題に取り組む際、「ChatGPT(チャットGPT)」などの生成AI(人工知能)を不適切な形で利用しないよう、児童生徒に十分な指導を――。そんな内容の学校向けガイドライン(指針)を文部科学省が発表した。教員や保護者が子どもに生成AIの使い方を指導する際に注意すべきこととは。情報社会で適正な活動を行うための「情報モラル教育」が専門の塩田真吾・静岡大学准教授に聞いた。

 ――指針は、夏休みに取り組む読書感想文やリポート、各種コンクールに出す作品について、「生成AIによる生成物をそのまま自己の成果物として応募・提出することは評価基準や応募規約によっては不適切」だとして、「十分に指導する」よう学校に求めました。

 子どもの年齢などにもよりますが、学校の課題は文章を磨いたり、自ら試行錯誤して考えたりする機会を与えるためのものが多いでしょう。生成AIがつくったものをそのまま提出するのはこうした練習の機会を奪うことになり、不適切だと周知することは必要です。

 ただし留意すべきは、「ルールだから守りなさい」と押し付けるのでは不十分だということです。子ども自身になぜよくないのかを考えてもらうことが大切です。

記事の後半では、夏休み中の家庭で生成AIを利用する際の留意点についても語ってもらっています。

ルールの押しつけ「判断力養われず」

 ――ルールを押しつけるだけ…

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    仲村和代
    (朝日新聞社会部次長)
    2023年7月5日17時24分 投稿
    【視点】

    生成AIを使った「間違い探し」、私も少し前に、小学3年の子どもとやったところでした。私の名前を入力すると、「声優」という答え。ご丁寧に、代表作まで教えてくれました。似たような名前の声優さんがいるのかと思って検索してみましたが、それらしい人は

    …続きを読む