巨大工事を上から眺めて体感して リニア「神奈川県駅」近くにひろば

三木一哉
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 相模原市緑区で建設中のリニア中央新幹線神奈川県駅(仮称)の隣に、「さがみはらリニアひろば」ができ、17日に初公開された。長さ約380メートル、幅約100メートル、深さ約30メートルの巨大な工事現場を上から一望でき、期間限定の「工事現場ビュー」を楽しめる。

 ひろばは橋本駅近くの工事現場の隣接地。地下駅の工事で出た土砂の一部を高さ10メートルに積み上げた仮置き場の一角をならし、約1500平方メートルの広場を整備した。JR東海によると、非開口部を含めた現場は長さ約680メートルに及ぶという。

 この日は親子連れなど359人が訪れ、子どもたちが工事の規模の大きさに驚いていた。同市緑区の会社員江原秀樹さん(46)は3人の男の子を連れてきた。「3人とも電車が大好き。私も勤め先がここの工事にかかわっているので、興味がありました」。同区の小学生、北川泰之さん(9)も「すごく大きかった。リニア新幹線のスピードをはやく体験したい」と話していた。

 JR東海中央新幹線建設部の吉川太郎・神奈川県担当課長によると、今後、地下の現場にトンネル掘削機「シールドマシン」の部品を搬入するための巨大クレーンを設置する。さらに駅の構造物が地下30メートルから徐々に高くなっていく様子も見どころになりそうだ。

 吉川担当課長は「駅の建設現場を見たいという声が地元で多かった。完成すると地下に埋もれて見えなくなってしまうので、今だけしか見られない光景を楽しんでいただき、リニア新幹線への期待を盛り上げたい」と話した。

 工事で出た土砂は地下駅の構造物が完成した後に周囲の埋め戻しに使われ、仮置き場も姿を消すという。駅の完成は2027年3月の予定だ。

 ひろばの公開は毎週金曜日と第1、3、5土曜日の午前10時~午後4時。10人以上の団体での見学希望は事前の連絡が必要。連絡先はJR東海中央新幹線神奈川西工事事務所(042・703・4781)。

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この記事を書いた人
三木一哉
横浜総局|相模原地域担当
専門・関心分野
相模原の歴史、東アジアと日本のかかわり、公共交通など