東海道新幹線の車両基地で事故対応訓練 JR東海、大阪府摂津市で

瀬戸口和秀
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 JR東海は7日、大阪府摂津市の鳥飼車両基地東海道新幹線の総合事故対応訓練をした。大規模災害や不測の事態に備えて毎年実施しており、今年は社員ら約1千人が参加した。自然災害を想定した復旧など従来の訓練に加え、ICT(情報通信技術)を活用したり、JR西日本と連携したりする訓練に取り組んだ。

 まず、車両に電力を供給するトロリ線をつっている「ちょう架線」が、沿線からの飛来物で断線した想定で復旧訓練があった。作業員が小型カメラをヘルメットに付け、離れた場所にいる指令員が作業を遠隔で支援した。カメラの効果を確認できれば、実際の復旧作業にも活用していくという。

 また、始発前に線路などの安全を確認するJR西日本の「確認車」がJR東海管内で故障した想定で、JR東海の確認車が救援する訓練も実施。故障の発生から、連結・牽引(けんいん)するまでの一連の流れを確認した。

 走行中の車内で刃物を持った不審者が現れたという想定の訓練もあった。乗客を避難させるなどした後、駆けつけた警察官が不審者役の男を取り押さえた。

 JR東海の辻村厚・新幹線鉄道事業本部長は「新幹線をより安全に、より快適にするべく、様々な訓練をこれからも充実させていきたい」と話した。(瀬戸口和秀)

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