子どもの自殺対策、「危機対応チーム」全国展開を促進 小倉こども相

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高橋健次郎
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 小倉将信こども政策担当相は28日、子どもの自殺対策を進めるため、精神科の医師や精神保健福祉士ら多職種の専門家でつくる「危機対応チーム」について、全国規模での展開を促す考えを示した。政府が6月にまとめる経済運営の指針「骨太の方針」に盛り込む。視察先の長野県内で明らかにした。

 こども家庭庁は、省庁間の縦割り行政の打破を掲げて庁内に4月、「自殺対策室」を設置した。文部科学省厚生労働省など関係省庁の連絡会議を開き、子どもの自殺対策を協議している。

 全国の小中高生の自殺者は、2022年に514人と過去最多になった。家族の証言などからは、「学校」「健康」「家庭」の問題などが、原因や動機として浮かび上がるという。

 長野県は未成年者の自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)が全国平均を上回ったことから、19年に「子どもの自殺ゼロ」を打ち出した。

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 自殺をほのめかすなど、市町…

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    内田良
    (名古屋大学大学院教授=教育社会学)
    2023年5月29日18時40分 投稿
    【提案】

    厚労省と警察庁の発表によると、2022年に小中高生の自殺者数は、1980年の統計開始以降で過去最多を記録しました。小学生が17名、中学生が143名、高校生が354名で、計514名にのぼります。2020年に前年(2019年)の399名から49

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