「砲弾不足の状況悪化」 欧米頼みのウクライナ、自国生産がカギに

有料記事ウクライナ情勢

ロンドン=藤原学思

 ロシアによる全面侵攻を受けるウクライナで、砲弾不足が深刻になっている。戦況にも影響を及ぼしているとみられる。欧米からの供与を受けつつ、今後も続く戦いに向けて、いかに自国で生産する体制を整えるかもカギになる。

 「欧米諸国は、砲弾がどれほど前線で消費されているかを理解していなかったと思う」

 ウクライナ軍で砲兵を務めていたアンドリー・コズバルさん(46)は4月25日、電話取材に悔しさをにじませた。

砲弾数、ロシアに比べて「圧倒的不利」

 1990年代後半に砲兵になり、2022年2月に全面侵攻が始まると、すぐに前線に向かった。その年の夏ごろには、すでに砲弾や砲兵の数が「圧倒的不利」であると感じたという。

 コズバルさんによると、欧米…

この記事は有料記事です。残り1384文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2024年5月6日10時39分 投稿
    【視点】

    最近、ロシア経済が、軍需産業によりむしろ活況を呈しているという現象が注目を浴びている。 ロシアの場合は自分で望んでそうしているわけだが、侵略されたウクライナの側も、否応なしに、経済が軍事化しつつある。 ウクライナ高官によると、同国の軍需産業

    …続きを読む
ウクライナ情勢 最新ニュース

ウクライナ情勢 最新ニュース

ロシアのウクライナ侵攻に関する最新のニュース、国際社会の動向、経済への影響などを、わかりやすくお伝えします。[もっと見る]