キハ85系「完全引退」へ 6、7月に紀勢、高山線でラストラン

臼井昭仁
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 【愛知】「ワイドビューひだ」の愛称で知られたJR東海の特急用気動車「キハ85系」が7月8、9日、JR高山線で最後の運行をする。85系は、残るJR紀勢線で6月末に引退することになっており、乗車できる最後の機会となる。

 展望の優れた広い窓が特徴の85系は、国鉄民営化から2年後の1989(平成元)年に登場。高山線で特急ひだ、紀勢線では特急南紀の車両として使われた。後継の新型車両「HC85系」が投入されることになり、高山線では今年3月、定期運行から外れた。紀勢線でも7月からHC85系に切り替わる。

 ラストランの「さよならキハ85系」は7月8、9日に名古屋―高山を走る。JR東海ツアーズが日帰り、宿泊付きで各種商品を企画している。車内では乗務員が思い出を語る催事も予定する。途中駅で乗降はできない。

 6月2日に発売するが、一部は5月24~27日に抽選申し込みを受け付ける。

 また紀勢線の名古屋―新宮でも6月24、25日に特別編成の「ありがとうキハ85系南紀」を走らせる。途中駅で乗降はできない。6両編成のうち3両はJR東海ツアーズの商品として販売したが、売り切れたという。残る3両は、全車指定席で1カ月前からJRの主な駅で発売する。

 85系の完全引退は、ネットで鉄道ファンの間で話題になっており、JR東海は、希望者は早めの申し込みを呼びかけている。詳しくは、JR東海ツアーズのホームページへ。

 引退後の車両の保管・展示の予定は今のところないという。一方、北近畿タンゴ鉄道(京都丹後鉄道)は4両を有償で譲り受けており、2両を運行させることにしている。(臼井昭仁)

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