児童手当、第3子以降増額方針 財源は医療保険料上乗せと歳出カット

有料記事少子化を考える

高橋健次郎 阿部彰芳
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 「異次元の少子化対策」の児童手当について、政府は第3子以降への加算を増額する方針を固めた。現在の月1万5千円から3万円に倍増するなど検討中の複数案から絞り、6月にまとめる「骨太の方針」に盛り込む。

 来年度から約3年間で優先的に取り組む対策に必要な財源は年3兆円規模を想定。医療保険などの社会保険料への上乗せと社会保障の伸びを抑える歳出削減の二つを軸に確保する考え。近くこうした内容を与党幹部に示し、本格的な調整に入る。

 児童手当の拡充は、岸田政権の対策の目玉。現在の支給額は、0~3歳未満は月1万5千円で、それ以降は中学生まで月1万円。ただ3歳~小学生は、第3子以降に月1万5千円に加算されていて、この金額を増やす。

 第3子以降を対象とする背景には、この約20年間で子どもが3人以上の多子世帯が減少した状況や、子どもが3人以上になると経済的負担感が増すことなどがある。与党から第2子への支給額を増やす案も出されたが、当面見送られる方向だ。

所得制限の撤廃も

 児童手当はこのほか、所得制…

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