水島臨海鉄道、28年ぶり運賃値上げ申請 10月にも平均1割増

小沢邦男
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 水島臨海鉄道(岡山県倉敷市)が運賃の値上げを中国運輸局に申請した。上げ幅は平均10・5%で10月1日からの予定。新型コロナ禍による乗客減や燃料費高騰を理由としている。認可されれば消費増税に伴う値上げを除き、1995年以来28年ぶりとなる。

 発表によると、初乗り(4キロまで)は現行の190円から210円に。定期券(1カ月)は、倉敷市―水島間(9・2キロ)で通勤が1450円増の1万2710円、通学は620円増の7280円となる。

 同社によると、ピークだった93年度の利用者は約244万人。これがコロナ禍の影響で2020、21年度は約134万人にまで落ち込んだ。22年度は緩やかに回復したものの、コロナ感染拡大前の19年度と比べて2割以上減っているという。

 利用減や燃料費高騰が負担になっている上、建設後50年を迎える西富井駅付近の高架区間の大規模改修が計画されている。こうした事情から値上げの判断に至ったという。

 運賃値上げにより年間約2800万円の増収を見込んでいる。同社は「コロナの影響で経営環境の厳しさが増す中でも、老朽化した設備への投資は欠かせない。安全運行やサービス向上のため、ご理解を賜りたい」としている。(小沢邦男)

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