静岡県知事は「リニアに一貫して賛成」、牽制発言も 沿線の知事協議
リニア中央新幹線の沿線10都府県でつくる建設促進期成同盟会(会長・大村秀章愛知県知事)の総会が31日、都内のホテルで開かれた。静岡県と山梨県が対立するボーリング調査のほか水資源問題などについて、同盟会で議論する場を設けることが提案され、了承された。川勝平太静岡県知事は「皆さまの知恵を借りたい」と述べた。
総会には6県の知事らが参加。昨年7月に同盟会に加盟し、対面で初めて出席した川勝知事はあいさつで「リニアには一貫して賛成している」と改めて強調。南アルプストンネル工事で流出する水や残土置き場などの課題について説明し、「これらが合理的に解決すれば、(工事は)何の支障もない」などと話した。
ただ、出席者からは工事着工を認めない川勝知事を牽制(けんせい)する発言もあった。
長野県の阿部守一知事は「静岡工区が止まっていることが最大の課題」と指摘。三重県の一見勝之知事は「名古屋以東の工事が遅れることで、名古屋以西が遅れることは避けてもらいたい」と注文した。
総会後、川勝知事は沿線の知事とともに自民党のリニアに関する特別委員会にも出席した。
委員会の古屋圭司委員長は「同盟会は『建設反対同盟会』ではない。小異を捨てて大同につくようにしてほしい」と述べた。静岡県選出の国会議員からは「JR東海が地元に寄り添っていればここまで問題にはならなかった」「いろいろなボタンの掛け違いがあった。JR東海の対応ももっとうまくやればよかった」などJR東海への厳しい意見も相次いだ。
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