JR北海道、維持困難8線区で鉄道とバスの共通時刻表を作成へ

新田哲史
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 JR北海道は12日、「単独では維持困難」とする線区のうち、国や自治体の支援を受けて存続させる方針の8線区について、鉄道とバスの共通時刻表をつくる方針を明らかにした。時間に応じた交通手段が一目でわかるようにすることで、公共交通の利用促進につなげる狙いだ。同社では初という。

 JR北は8線区で、沿線自治体と利用促進やコスト削減に取り組んでおり、その一環だ。赤字ローカル線を支援する国の補助金の活用も視野に入れている。

 6月以降、それぞれの線区で、鉄道と並行する路線バス・都市間バスの時間を一緒に並べた共通時刻表を作成する。各駅や主要バスターミナル、公共施設などに掲示するほか、沿線家庭にも配布する。鉄道やバスのみの時刻表もこれまで通り掲示する。

 8線区のうち、宗谷線(名寄―稚内)と石北線(新旭川―網走)については先行の取り組みとして、鉄道とバスの共通時刻表を交通新聞社が発行する「北海道時刻表」の5月号と6月号に掲載する。

 同様の事例はJR四国が実施しているという。JR北の綿貫泰之社長は12日の会見で、「鉄道とバスを合わせればそれなりの本数があることを実感してもらい、マイカーから公共交通への利用促進につなげたい」と話した。(新田哲史)

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