沖縄総合事務局の観光ポータルサイトで、撮影者の許可を得ずに写真を無断掲載した問題について、岡田直樹沖縄担当相は4日の閣議後会見で「誠に遺憾である。総合事務局において、しっかりと善処させたい」と述べた。

　無断掲載されたのは札幌市のプロ写真家、縄田賴信（なわたよりのぶ）さんが撮影した伊是名村のアハラ御嶽の写真。縄田さんが画像に入れた著作権表記などが削除され、使用されていた。

　総事局によると、村に依頼して提供を受けた写真の中に、上下をトリミングして著作権表記や署名が消えた状態の作品があったという。岡田氏は「すでにサイトから削除し、撮影者に連絡を申し上げたと報告を受けている」とした。

　村企画政策課は沖縄タイムスの取材に対し、2021年6月に総事局から少なくとも20施設、50枚以上の写真の提供を求められたと説明。担当者は「相当な枚数と『別アングルが欲しい』などの要求もあった。締め切りや催促もあったため、急ぎながら取りそろえる中でサイズや容量の問題で誤ってトリミングしてしまった。撮影者の署名を隠す意図はなかった」と陳謝した。

　再発防止策については「同様の事案が発生しないように、総事局と連携を密にしながら役場職員の著作権教育などを実施していきたい」と話した。（沖縄タイムス）