ラストイヤーの観光列車「奥出雲おろち号」 今年の運行開始

榊原織和
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 11月で運行を終了するJR木次線の観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」が1日、今年の運転を始めた。鉄道ファンらが駆けつけ、出発を見送った。

 「おろち号」は1998年から運行を開始。毎年4~11月の間、主に木次―備後落合(広島県庄原市)を走ってきた。しかし、製造から40年以上経つ車両が老朽化し、JR西日本は、今年の車検切れを機に運行終了を決めた。

 この日、島根県出雲市の出雲市駅で出発式があり、飯塚俊之市長が「おろち号にはさよならの桜になった。ラストランを盛り上げ、次につなげる走りにしたい」とあいさつした。

 列車は満席。奈良県天理市から、祖母と来た小学校6年生の東田理功さんは「今年が最後で悲しい。乗るのが夢だった。機関車がかっこいい」。東京から来た和瀬一真さん(25)は「山を走るのが木次線の魅力なので、3段式スイッチバックやおろちループを見るのを楽しみにしている」。午前8時45分、駅長の合図で出発した。

 JR西によると4月はすでに週末を中心に満席の日も多い。人気が予想されるため、例年は運転がない6月も特別運行を予定している。(榊原織和)

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