第一人者も「すごい」とうなった かなだい、演技に透けた思考の進化

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構成・吉永岳央

 フィギュアスケートの世界選手権が幕を閉じた。

 アイスダンスの村元哉中、高橋大輔組(関大ク)はリズムダンス(RD)11位、フリー10位で総合11位だった。

 高橋がシングル時代にも演じた「オペラ座の怪人」を“再演”したフリーはミスなくまとめ、演技を終えた2人はリンク上で涙を浮かべて互いをたたえ合った。

 全日本選手権のアイスダンスを過去4度制し、2006年トリノ五輪で日本勢史上最高タイの15位に食い込んだ第一人者、木戸章之さんは今回の「かなだい」の滑りをどう見たのか――。

木戸章之の目

 正直、びっくりしました。まだ3季目。ここまでたどり着いたのは、すごい。(昨年末の)全日本選手権が終わってから、かなりの練習を積んできたんじゃないでしょうか。

 まず、リフトです。(高橋が村元を)すごく軽々と持ち上げていましたよね。筋トレの成果というわけではありません。2人の位置関係がすごく近くなったんです。男性が自分の重心を女性の真下に入れ、そのまま立ち上がることによって持ち上げる、というのが一番理想的で、軽やかに見える。ただ、全日本までは位置関係が遠かったため、筋力で上げている印象がありました。それが今回、すごく上達していました。

 カーブも、これまでは「(エ…

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