不明者の手がかり求め捜索 南三陸署など

星乃勇介
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 東日本大震災で行方不明になった人の手がかりを求め、宮城県警南三陸署員8人と佐沼署員2人が10日、南三陸町歌津の管(くだ)の浜海岸で合同捜索した。震災から12年が経つ中、警察官は丹念に目をこらした。

 警察官は捜索開始前、海に向かって一列に並び、黙禱(もくとう)。とび口を手に海岸に散り、流木をどけたり、手で石をひっくり返したりしながら、幅200メートルほどの範囲を捜して歩いた。

 妻が岩手・釜石出身で、義母が津波で亡くなったという南三陸署交通課の巡査長(27)は「12年経っても(行方不明の身内の)帰りを待つ方々の気持ちは変わらない。思いに応え、寄り添っていきたい」。

 同署の丹野勉・地域課長(46)によると、現場海岸の捜索は約10年ぶり。参加10人のうち6人が震災後の採用という。「警察としても風化防止は重要。(遺留物の発見は)年々厳しくなるが、一つでも見つけて、ご家族にお返ししたい」(星乃勇介)

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