整備方式が決まっていない九州新幹線西九州ルートの武雄温泉（佐賀県武雄市）―新鳥栖（同県鳥栖市）間について話し合う与党検討委員会が16日、都内であった。与党委は、国土交通省を挙げて佐賀県と話し合うことを要請した。

　会合は非公開で開かれた。終了後に記者団の取材に応じた自民党の森山裕委員長（衆院議員）によると、延伸する場合、ルートには河川や道路などの問題も絡むことから、鉄道局だけでなく国交省全体で対応し、県の理解を求めるよう促した。

　森山氏は国交省の方針が決まった後、自ら佐賀県に出向いて説明する意向を示し、「新幹線事業は国家プロジェクトで、新鳥栖―武雄温泉をつなぐことは観光振興などの観点から非常に重要。早く着工できるよう努力しないと」と語った。

　鉄道局と県は意見交換する「幅広い協議」を断続的に行っている。今月9日にも第7回会合が県庁であったが、整備方式をめぐって意見の食い違いは埋まらず、平行線のまま終わった。