「我々の支持期待できぬ」 トルコ反発、スウェーデンNATO加盟に
北欧のスウェーデンとフィンランドの北大西洋条約機構(NATO)への加盟申請をめぐり、トルコのエルドアン大統領は23日、「(スウェーデンは)我々の支持を期待できない」と発言した。スウェーデンの首都ストックホルムでイスラム教の聖典コーランが燃やされたことを受けたもので、トルコ側は一層態度を硬化させている。
敬虔(けいけん)なイスラム教徒として知られるエルドアン氏は23日の閣議で、「8500万人のトルコ国民の精神的な個性に対する攻撃だ」と非難。「(トルコ)大使館の前でこのような恥辱を許した者はNATO加盟において、もはや我々の支持を期待できないのは明らかだ」と怒りをぶちまけた。
ストックホルムでは21日、極右政治家がデモを行った際にコーランを燃やし、トルコ側が「完全なヘイトクライムだ」と猛反発。当局がデモを許可したことについても、トルコ側は不満を募らせている。27日にはスウェーデンのヨンソン国防相がトルコを訪問する予定だったが、トルコのアカル国防相は抗議デモへのスウェーデン側の対応を受けて「訪問は意義を失った」と中止を発表していた。
スウェーデンとフィンランド…
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- 【視点】
この事件後、トルコ南東部では若者たちが、教会でバラの花を配る「抗議」を行ったという。これは聖典を焼かれたことへの抗議であるとともに、イスラム教徒に向けられた憎悪に対し、同じく憎悪で応酬することで憎悪の連鎖が起きることへの抗議であるともいえる
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