死確認の「淀ちゃん」 松井市長「かわいそうだが撤去しないと」

添田樹紀

 大阪市西淀川区の淀川河口付近に入り込んだクジラが死んでいるのを、港湾を管理する同市などが13日確認したことを受け、松井一郎市長は同日午後、報道陣の取材に「かわいそうだが、あのままでは腐敗するので、撤去しないといけない。方法について今から協議する」と述べた。

 市などは13日朝、ボートでクジラに接近。同行した水族館「海遊館」の職員らと様子を観察したり、棒状のもので直接体に触れたりするなどし、死んでいることを確認した。体長8メートルとされていたが、市などが調べたところ推定15メートルのマッコウクジラで、性別は不明だという。

 ネット上では淀川にちなむ「淀ちゃん」の愛称で呼ばれており、大阪府の吉村洋文知事も記者団に対し、「できれば沖に元気に戻ってもらいたかった。非常に残念だ」と述べた。

 クジラは、9日午前8時ごろ、阪神高速湾岸線の中島パーキングエリアから南に約350メートルの海域で見つかった。10日までに100メートルほど南西の沖のほうに動いただけで、翌日には潮を吹く様子もほとんど見られなくなっていた。

 水産庁によると、漂流しているクジラの死骸の処理には、おもりを付けて海中に沈下させたり、研究目的で活用するため陸に引きあげたりする方法があるという。(添田樹紀)…

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