つり革に触らずつかめるグリップ開発 ノギスで探ったミリ単位の世界

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上嶋紀雄
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 コロナ禍になり、多くの人が触れる電車やバスのつり革を素手でつかみたくない人向けのグッズが販売されるようになった。

 企画商品の開発と販売を手がける「創考(そうこう)テクノ」(神奈川県座間市)が開発した携帯グッズ「GripPon」(グリッポン)もその一つ。つり革にひっかけて握る樹脂製グリップだ。

電車で倒れた女性「つり革は汚い」

 実はこの商品、コロナ禍より前の2016年から販売していたという。商品を開発したきっかけは、照山廣之社長(70)が経験したある出来事だった。

 東京から神奈川方面に向かう電車に乗っていたときのことだ。電車が揺れ、若い女性がバランスを崩して倒れた。

 「どうしてつり革につかまらないの?」

 女性にそう声をかけると、「汚いからつかみたくない」と返ってきた。

 若い女性はそう思っているのか――。直接触れずにつり革をつかむグッズを作ることができないか。そう考えた。

 どんなつり革でも取り付けられるグッズでなければならない。

各地の電車や地下鉄のつり革を調べると…

 そこで東京、名古屋、大阪の…

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この記事を書いた人
上嶋紀雄
宇都宮総局|小山地区担当
専門・関心分野
地域の暮らし、スポーツ