田作りの頭はピンとそろえて美しく 京都の料理屋さんでおせち大詰め

編集委員・長沢美津子
【動画】年の瀬の京都でおせち作りが大詰め=樫山晃生撮影
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 各地で正月の準備が進む30日、京都市上京区日本料理店「御料理はやし」では、おせちの調理が大詰めを迎えていた。

 二段の重箱に盛り込む献立は、伝統的な三十品あまり。調理場では棒だらや煮しめを炊きあげては冷まし、きんとんにはゆり根を混ぜて、と段取りよく仕事は進む。広間には重箱が並び、田作りのイワシの頭の向きを1匹ずつそろえるなど、盛りつけは絵を描いていくようだ。

 京都のまちにもやっと年末らしいにぎわいが戻ってきた。店主の林亘(わたる)さん(67)は、「おせちは新年の朝一番に、『おめでとう』というあいさつとともにあるもの。そこにふさわしくとだけ考えています」。

 料理人に、家族や料理が好きで手伝いに来る人も加わった総勢40人での仕事は深夜まで続き、大みそかに客へと手渡される。

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この記事を書いた人
長沢美津子
くらし科学医療部|大阪駐在 食担当
専門・関心分野
食と社会、料理、生活文化