日本の難民受け入れ「増やして」 国連難民高等弁務官補が会見
国連難民高等弁務官補のジリアン・トリッグス氏が初来日し、21日に東京都内で記者会見した。ウクライナからの避難民を2千人以上受け入れた日本政府の対応を「前向きな変化」と評価しつつ、欧米と比べて少ない難民の認定や定住について「もっと増やしてほしい」と注文をつけた。
トリッグス氏は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のナンバー3にあたる。19日から22日までの滞在予定で、外務省や法務省のほか千葉市を訪問した。
記者会見でトリッグス氏は、日本がウクライナやアフガニスタン、ミャンマーからの避難者を多く受け入れたと評価した。一方でウクライナからの避難者を「避難民」として区別していることについては「条約上の難民と認めてほしい」と要望。政府が検討する出入国管理法の改正案をめぐっては「保護を求める人を迫害の恐れがある国へ送還しないとする『ノン・ルフールマン原則』を曲げてはならない」と念を押した。
トリッグス氏は日本政府に対し、無国籍問題への取り組みを要望。親の在留資格や出生時の事情などにより無国籍状態となった人の困難を解決するため、無国籍問題に関する条約に加入することなどを求めた。
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