ストリートファッションの定点観測40年 装いが映す社会の変化とは
12月の土曜、週末でにぎわう東京・渋谷公園通り。使い捨てカイロを握りながら、街を行き交う人々の服装に目を配っているのは、ウェブ雑誌「アクロス」編集室の5人。1980年からストリートファッションの定点観測を40年以上続けている。装いから、何が見えるのか。
編集室では80年8月から毎月1回、渋谷、新宿、原宿の計3地点で、街ゆく人のスナップ写真を撮ってきた。トレンドを分析して事前に撮影テーマを決める。今月なら「女性の白いアウター」「男性のロングコート」「ボリューム素材の暖かそうな帽子」。高野公三子編集長は「印象に残る、すてきな人を探します」。
これぞという人を見つけると、追いかけて声をかけ写真を撮る。その後は詳細なインタビューをするのが特徴だ。いま着ている服はどこのブランドで、いつどこで、いくらで購入したか。今日は何をしに来て、何を買ったか。住んでいる場所、収入、服にかけるお金、好きなブランド、よく行く店、悩みや夢中になっていること、将来の夢まで聞き取る。手本は、1920年代に銀座を歩く男女の服装を調べ、上着、靴などアイテムごとに統計化したことなどで知られる学者、今和次郎(こんわじろう)の「考現学」。日が暮れるまで街頭に立ち、この日は3地点で30人ほどにインタビューをした。
調査では女性のスカート着用率も調べています。渋カジ、裏原系・・・この40年でどのような変化があったのでしょうか。
編集室が持つデータは、イン…
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