人種めぐる警察官の不適切な職務質問、昨年6件確認 警察庁が初調査

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吉沢英将
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 人種や容姿といった特徴で職務質問をされたとする相談について警察庁が調べたところ、職務質問中に不適切な言葉をかけるなどの事案が昨年1年間に4都府県警で6件確認された。警察庁が16日公表した。

 人種などの特徴を理由に捜査対象を絞るのは「レイシャル・プロファイリング」と呼ばれ、昨年12月、疑われる事案があったとして在日米国大使館がツイッターで米国人向けに注意を呼びかけた。今年3月に国会でも取り上げられたことなどを受け、警察庁が全国の都道府県公安委員会などに寄せられた職務質問への相談を対象に調査した。

 その結果、警察官が「外国人が車を運転するのは珍しい」「ドレッドヘアの人が薬物を持っていたことがあった」と説明するなどの言動が警視庁で2件、神奈川県警で2件、大阪府警宮城県警で各1件の計6件確認された。警察庁はいずれも人種や国籍などへの偏見に基づく差別的な意図はなかったが、不適切だったとしている。

「何人ですか」 不適切な事例6件の内容とは

 職務質問は、警察官職務執行法にもとづく警察活動の一つ。犯罪への関与が疑われる「相当の理由」がある市民に声をかけ、任意で話を聴く。警察庁は異常な挙動や周囲の事情などから総合的に判断して行われるものだとし、人種や国籍は無関係だとしている。

 警察庁では昨年12月、全国…

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