大井川鉄道のSL復活、1億円をクラファンで 「復活のシンボル」に
大井川鉄道(静岡県島田市)は、戦前に製造された蒸気機関車(SL)の「C56形135号機」の復活運転をめざし、クラウドファンディング(CF)で資金を募っている。寄付を呼びかけた直後に台風15号で被災し、いまだに全線復旧の見通しは立たないが、SLプロジェクトを成功させ、「大鉄復活のシンボル」にしたい考えだ。
大井川鉄道は1976年に日本で初めて蒸気機関車を走らせながら維持する動態保存を始めた。いまは4両を使用しているが、近年は劣化による不具合が多く、修繕のための運休も増えた。譲渡を受けたC56形135号機を大鉄創立100周年の2025年に復活させ、安定的な運行をめざす。
復活の費用は約3億円。うち1億円を広く募ろうと、9月20日にクラウドファンディングを始めた。大鉄にとって初めてという。
台風15号が県内を襲ったのはその直後だった。大井川本線は沿線で土砂崩れや倒木が相次ぎ、9月24日から全線運休が続く。観光シーズンに旅客収入が絶たれ、大きな打撃となっている。金谷―家山間は12月16日から運転を再開すると発表したが、全線復旧のめどは立っていない。
復旧を願って寄付するファンも多いといい、「台風被害に負けないで頑張ってください」などのメッセージが寄せられている。
C56形135号機は193…
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