疲弊する産地、ネット通販に活路 コロナ禍や円安で拍車

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松浦新

 福岡県大川市は日本有数の家具産地だが、近年は安い輸入家具に押されている。隣の久留米市に本社がある「イケショウ」は40年以上、地元の家具メーカーに木材などを卸売りしてきた。このままでは先細りだという危機感から、自ら家具を作ってネットで消費者に直接販売しようと考えた。

 だが、サイトをどう作って、どんな商品を扱えばいいのかも分からない。様々な分野のプロが登録する「サーキュレーション」(東京)からネット通販の専門家の紹介を受け、一緒に戦略を練った。

 取引先の家具メーカーと競合する商品は避けたかった。そこで思いついたのが、木材をモザイクのように貼り合わせた「集成材」を天板にしたダイニングテーブルだ。メーカーが作るテーブルの天板は、一枚板に似せた「横はぎ材」などが主流だった。

売上高の2割に成長

 2020年1月に本格販売を…

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