「トランプ氏のせいだ」保守派に漏れる不満、ライバルの評価急上昇

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ワシントン=軽部理人
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 「苦戦したのは、トランプ前大統領のせいだ」――。米中間選挙から一夜明けた9日、事前の想定よりも議席数が伸びない共和党を支持する保守派の間では、そんな声が上がっている。批判記事を出したのは、トランプ氏と良好な関係にあった「メディア王」とも呼ばれるルパート・マードック氏の傘下媒体だ。

 「共和党の残念な結果 トランプ氏を指さす保守派たち 『彼はかつてないほど弱くなった』」。保守系ケーブルニュース局フォックスは9日朝、そんな見出しの記事を配信した。記事を宣伝したフォックスのツイッターアカウントには、たくさんのリツイートが寄せられて話題を集めた。

 中間選挙前までは、全米各地で共和党の躍進による「赤い波」が起きるとの予測もあったが、実際は上下両院で過半数をめぐる接戦が続く。トランプ氏はこれまでに、上下院や知事選の候補者200人以上に推薦を出しているが、推薦を受けた新顔の候補の一部が苦戦していることも一因だ。

「トランプ離れの時期」 SNS投稿も記事で紹介

 フォックスは記事のなかで「…

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この記事を書いた人
軽部理人
国際報道部記者|内勤・業務担当
専門・関心分野
中南米の全分野、米国政治や外交、社会
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    遠藤乾
    (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    2022年11月11日9時58分 投稿
    【視点】

     中間選挙の結果が出揃う前だが、その意味について皆考えている。両陣営が好結果を喧伝する状況は「ひきわけ」の様相を示唆するが、そこに持ち込めた与党側に今回は分があろう。  今回の中間選挙の意味は何か。現政権への批判票がねじれ議会につながりや

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    鵜飼啓
    (朝日新聞オピニオン編集長代理=国際)
    2022年11月11日10時37分 投稿
    【視点】

     トランプ氏は10日、この記事で取り上げられている共和党の注目株、フロリダ州のデサンティス知事を痛烈に批判する声明を出しました。トランプ氏は大統領在任中から対立した相手に皮肉を込めたあだ名をつけて批判していましたが、デサンティス氏につけたあ

    …続きを読む