韓国の雑踏事故「群衆雪崩」発生か 狭い路地、歩道橋事故と類似点
韓国・ソウルの繁華街「梨泰院(イテウォン)」で、150人を超す死者が出る雑踏事故が起きました。ハロウィーンで多くの人が集まるなか、「群衆雪崩」が発生したとみられます。群集安全学が専門の川口寿裕・関西大学教授に、今回の事故の見立てや雑踏事故をいかに防ぐかについて聞きました。
「典型的な群衆雪崩の前兆」
――韓国で起きた今回の事故について、現時点でどのような原因が考えられるでしょうか?
テレビなどで映像を確認しましたが、「群衆雪崩」が発生したのだと思います。
私が見た映像では、満員電車以上の混雑具合だったようにみえます。密集してほとんど動けていない群衆が、左右にフラフラと揺れているような場面もありました。このフラフラと揺られている状況は、典型的な群衆雪崩の前兆です。
きっかけが何だったのかはわかりませんが、誰かが倒れて、人が多く折り重なって、犠牲者が出てしまったのだと思います。
――群衆雪崩とは、どのようなメカニズムで起きるのですか?
人がとにかく密集している状態で起きます。
人が歩けるような密度は、1平方メートルあたり4、5人です。それ以上になると、歩くのが困難になります。
群衆雪崩が発生するのは、1平方メートルあたり10人以上です。前後左右の人と体と体が必ず触れ合っているような状況です。場合によっては、自分の足で立っているというよりも、ちょっと浮いているような。満員電車でもそういうことがありますよね。この状態で押されると、自分では踏ん張りがききません。
この密度で、何かのきっかけで誰かが倒れると、その上に次々に人が折り重なってしまいます。大きな力がかかり、下の人が圧死してしまいます。
幅の狭い坂道の路地
――今回、多くの犠牲者が出た現場は、坂道の路地でした。このことは何か影響したのでしょうか。
現場の写真を見ましたが、道…
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