ウラン鉱脈、JR「ない」御嵩町民「調査不十分」 リニア巡り 岐阜

本井宏人
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 リニア中央新幹線工事の残土問題を話し合う岐阜県御嵩町の第3回フォーラムが23日、町内で開かれた。今回のテーマは「トンネル発生土」で、町民約50人が参加。JR東海が「(町内で残土処分を計画する)美佐野工区にはウラン鉱床はない」と断言したのに対し、詳しい調査を求める声が出た。

 JRは、環境基準を超えて自然由来の重金属を含む要対策土が出ると想定していると言及。1日分の掘削量を分散した5地点で採取し、判定すると説明した。また、美濃帯と呼ばれる地質では、発生土が長期的に酸性化する恐れがあり、対策が必要だと報告した。

 一方、JRがこれまでの資料などから「美佐野工区ではウラン鉱床に類似した地質はない」と説明したのに対し、町民から「東隣の工区ではウラン鉱床と類似地質があり、対策が必要になっている」「ボーリング地点が1カ所しかなく、調査が不十分」と疑問の声が出た。

 多治見市の工区で、要対策土を市外の専門業者が処理することについては、JRが「市内の自社用地に封じ込めることが基本で、引き続き市と協議する」と改めて見解を示した。

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