マイナポイントの重複申請500人超 政府はなぜ見逃したのか

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中島嘉克
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 総務省は13日、マイナンバーカード取得者らに最大2万円分のポイントを付与するマイナポイント事業を巡り、「1人1回」の規約に反して350人が重複してポイントを受け取っていたと発表した。合計156万円分にのぼり、決済事業者を通じて取り消しや返還を求めるという。

 総務省によると、ポイントを複数回申し込んでいたのは506人。同省は7月、複数回申し込んだ人は471人だと公表していたが、精査の結果、全体の数字が膨らんだ。このうち350人に実際にポイントが付与されていたという。

 ポイントは決済事業者を通じて付与されており、総務省は今後、決済事業者と連携して順次精算を進める方針だ。ポイントが残高として残っている場合は取り消し、使用済みの場合は返還請求をするという。

 総務省によると、ポイントの申し込みに使うマイナンバーカードの電子証明書を巡り、市区町村で事務処理上の誤りがあった。またデジタル庁のシステムでも不具合があり、1人で複数回申し込めるケースが発生したという。担当者は「悪意なくポイントを取った人もおられると思う。おわびとともに丁寧な対応を続けていきたい」としている。

 マイナポイントは、カードの取得で最大5千円分、カードを健康保険証として登録すると7500円分、金融機関の口座とひもづけると7500円分のポイントが付与される仕組み。規約上、それぞれ1人1回ずつしか申し込めない。

■カードの存在意義を揺るがし…

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