利用された反フェミニズム 分断を超え、愛も権利も譲らないためには
聞き手・伊藤恵里奈
日本でも話題になった韓国小説「僕の狂ったフェミ彼女」の著者ミン・ジヒョンさんへのロングインタビュー。「上」では、性被害を訴えた伊藤詩織さんの闘いについて語ってもらいました。「下」では、日本に留学経験もあるミンさんに、日韓の女性が置かれた状況やジェンダー観について聞いていきます。
――ミンさんから見て、日本と韓国のジェンダー格差で共通点、違う点はどんなところですか。
「似ているのは、女性に対するプレッシャーが強いところですね。日本では『女子力』という言葉がありますよね。韓国でも、女性を見下すステレオタイプ的な言葉として『テンジャンニョ(みそ女)』や『キムチ女』という言葉があります。外見や言動について『女だったらこうあるべきだ』という暗黙のルール、押し付けが、韓国にも日本にもあると思います」
――「フェミ彼女」日本語版あとがきには、「最近、(日韓)両国の一部の男性たちにとっては、『フェミニズム』が絶対悪の代名詞のように思えるようです」と書かれています。どういうことでしょう。
「小説でも、『彼女』が堕胎…
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