一般公開は2年に1度 見学難易度が高い鉄道記念館、開設した薬剤師

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谷口哲雄

 普段は施錠され、一般公開は約2年に1度だけ。茨城県小美玉市にある鹿島鉄道記念館は、鉄道ファンの間で「最も見学難易度の高い施設」とも言われる。

 東京でサプリメント企画会社を営む薬剤師の加藤三千尋さん(52)が、私財を投じて開設した。

 鹿島鉄道は1924年、鹿島神宮の参拝客輸送を視野に、鹿島参宮鉄道として開業。石岡―鉾田の27・2キロを結んでいたが、利用客の減少で経営難に陥った。地元住民らによる存続運動も実らず、2007年3月に83年の歴史を閉じた。

 加藤さんはもともとローカル線が好きだったが、鹿島鉄道との出会いは偶然だった。たまたま見たテレビ番組で、地域の高校生らによる存続運動「かしてつ応援団」のことを知った。興味を引かれて東京から乗りに出かけ、石岡から終点の鉾田まで往復した。

 「沿線の風景やレトロな車両。全てが気に入り、はまってしまった。どうしてこんなに鹿島鉄道が好きになったのか、自分でも説明できませんが」

 存続運動に加わり、週末ごと…

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