関東鉄道で100周年記念ヘッドマーク レア硬券も販売
茨城県内を中心に鉄道やバス事業などを展開する関東鉄道(本社・土浦市)が3日、創立100周年を迎えた。龍ケ崎市内を走る竜ケ崎線(竜ケ崎―佐貫、4・5キロ)では、記念のヘッドマークをつけた車両を運行した。
ヘッドマークは直径60センチで、同線の現役3両の中で最も古い「キハ532」に取り付けられた。筑波山や霞ケ浦、水戸芸術館など県内の名所が描かれている。今後も随時、ヘッドマークをつけた車両を運行していくという。
同社の前身、鹿島参宮鉄道は1922年9月3日に設立された。関東鉄道は、最盛期には竜ケ崎線と常総線(取手―下館、51・1キロ)の他に、廃線となった鉾田線(石岡―鉾田)や筑波線(土浦―岩瀬)の計4路線があった。
3日は、竜ケ崎駅構内で鹿島参宮鉄道時代に発行された未使用の硬券の販売会もあった。当時の鉾田線の玉造町駅から、現在のJR山手線にあたる「東京電環」の各駅行きの切符などが並び、販売開始前から約50人の列ができた。
この日のイベント目当てに駆けつけた川崎市の会社員小野寺優雅さん(22)は、初めて竜ケ崎線に乗った。「ディーゼルで動いているのでエンジンの振動が心地よかった。創立100年を迎えられたのは、地域の人々から愛されているためだと思う」と笑顔で話した。
週に2回ほど仕事で竜ケ崎線や常総線を利用している利根町の倉永典生(のりお)さん(29)は「長く続くのはすごい。古い列車も残っているので、修理の費用がかさんでいるのではないかと心配している」と話した。
竜ケ崎駅の野口正紀(まさのり)駅長(58)は「近年は新型コロナウイルスの影響で利用者が減っているが、今後も100年分の感謝の思いを込めて運行したい」と語った…
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