比叡山延暦寺の仏像9体、焼き打ち免れる 鎌倉時代制作と修理で判明

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菱山出
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 天台宗総本山の比叡山延暦寺大津市)にある仏像のうち少なくとも9体が、織田信長による比叡山焼き打ちを免れていたことが分かった。これまで焼き打ち後に制作されたとみられていたが、鎌倉時代に制作されたことを示す墨書が仏像内から見つかった。

 比叡山では2016~27年の予定で、総本堂の国宝・根本中堂の大改修事業が進められている。堂内にある本尊の薬師如来立像(りゅうぞう)の周りには、辰神(たつしん)像や午神(うましん)像、未神(ひつじしん)像などの十二神将立像12体が安置されている。それらと梵天(ぼんてん)、帝釈天の2体が順番に解体修理されている。

 このうち十二神将立像9体の修理が終わり、仏像内からそれぞれ墨書が見つかった。墨書によると、僧の栄賢(えいけん)らが寄付を募り、仏師の頼弁(らいべん)が制作、制作年は元徳2(1330)~正慶(しょうきょう)元(32)年だった。

 根本中堂は、室町幕府6代将…

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