濃厚接触者の自宅待機、最短3日に 4回目接種、医療従事者らに拡大

市野塊
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 厚生労働省は22日、新型コロナウイルスの「第7波」対策として、濃厚接触者の自宅などでの待機期間を原則7日から5日に短縮すると発表した。検査で最短3日目の解除もできる。重症化しやすい人がいる医療機関や高齢者施設、家庭のほかは、濃厚接触者を特定・行動制限しないことも徹底することにした。感染拡大とともに濃厚接触者も増え、社会が回らなくなる懸念が背景にある。

 濃厚接触者の待機期間は、従来は原則7日待機、検査で最短5日目で解除できた。これを原則5日間とし、2、3日目に検査キットで陰性なら3日目で解除できるようにする。ただし、7日目までは検温で健康観察をし、高齢者との接触などは控える。こうした期間で解除した後に濃厚接触者が発症する確率と、市中の陽性率に差がなく、隔離の意味は薄いと判断した。

 また3月以降、自治体の判断で事業所や保育所、学校などでは濃厚接触者を特定しなくてもよいとしてきたが、これを徹底することにしたという。

 ほかにも対策が打ち出され、発熱外来の逼迫(ひっぱく)を防ぐため、医療機関で検査キットを無料配布。重症化リスクが低い人は陽性でも自宅療養を促し、受診を控えてもらう。自治体の判断で、保健所では重症化リスクが低い人への健康観察を体調が悪化した時に絞ってもよいことにする。

 4回目のワクチン接種の対象は、医療従事者や高齢者施設の職員らに広げる。重症化予防効果が期待できるとして、高齢者と基礎疾患がある人に限って対象としていたが、厚労省の専門家分科会は、重症化しやすい人への感染を防ぎ、業務を継続するために対象の拡大が必要だと判断した。医療従事者への4回目の感染予防効果は、イスラエルの研究で4割程度にとどまっている。

 秋以降にはオミクロン株に対応したワクチンの5回目接種も想定する。使うワクチンや接種対象は今後決める。(市野塊)

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