東南アジアに「甲子園」つくりたい 難病とも英語とも闘った33歳

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山下弘展
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 ITコンサルティング業務を担う会社を経営する柴田章吾さんは、人生を一度諦めかけた。

 中学3年の4月だった。

 突然、猛烈な腹痛と高熱に襲われた。

 ベーチェット病。全身に原因不明の炎症ができる、国指定の難病だ。柴田さんの場合、腸に潰瘍(かいよう)ができた。

 地元・三重県から名古屋市内の大学病院に入院し、ステロイド剤の投与を受けた。顔のむくみや倦怠(けんたい)感。副反応に苦しみながら、思った。

 「死にそうだった。だから、死ぬ前にもう1回、『ゴール』を見つけたい」

 夢はプロ野球選手だった。所属していた三重県四日市市の硬式野球クラブでは2年生でエース。日本代表にも選ばれた。

 病気は治るかどうかわからない。もうプロ野球選手は無理かもしれない。しかし、生きる希望がほしい。

 8月。病室のテレビは、夏の…

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