元付け人が語った謹慎中の朝乃山 「お母さんが心配なんです」

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内田快
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 大相撲名古屋場所(10日初日、愛知・ドルフィンズアリーナ)で、大関だった朝乃山の出場停止処分が解ける。

 土俵に上がることを許されなかった1年間余、朝乃山は何を思い、何を話し、どう過ごしてきたのか。謹慎中には、父の石橋靖さんを亡くす不幸もあった。最も近くで見ていた元付け人がその様子を振り返った。

 「人柄がいい。流されやすさもある。だから、ああいう問題も……」

 そう話すのは、元幕下朝鬼神(あさきしん)(本名・山端克忠(やまはなかつただ)さん、29)。今年1月に引退するまで4年以上、朝乃山に寄り添った。

 入門が1年違いの弟弟子の付け人になったのは、2017年の九州場所から。幕内に昇進したばかりで、1学年下の朝乃山から頼まれた。元ボディービルダーで、体作りの知識も買われた。筋トレや食事の助言をする「フィジカルトレーナー」として、大関昇進を後押しした。

 「関取に上がる前も1人で土俵で自主練習をしていた努力家。番付に関係なく、アドバイスも聞いてくれた」

 取組前の花道で、背中をたたいてくれ、と頼まれた。「かなり強めにお願いしたい」。気合をいれるためだった。はっきりと浮かび上がる赤い手形は、いつしか「天使の羽」と呼ばれるようになった。

 21年夏場所後、コロナ下で接待を伴う飲食店に出入りした違反で、大関に6場所出場停止が下った。

 個室で2人きりのタイミング…

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