2021年の国内死者、想定超える 新型コロナによる医療逼迫影響か

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野口憲太 編集委員・辻外記子
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 新型コロナウイルスの流行が始まった2020年は、国内のすべての死者数が予測よりも少なかったのに対し、デルタ株などで大きな感染がみられた21年は多かったことが厚生労働省研究班の分析で分かった。20年は感染対策の徹底でインフルエンザなどほかの感染症が減ったのに対し、21年はコロナによる医療逼迫(ひっぱく)が深刻化したこともあって死者数が押し上げられた可能性があると専門家はみている。

 この分析には、死者が例年と比べてどれほど増えたかをみる「超過死亡」という指標が使われた。

 研究班がウェブサイト(https://exdeaths-japan.org/別ウインドウで開きます)で、47都道府県の1週間ごとの超過死亡を算出して公開。今年4月に21年12月分が更新され、20年と21年分がそろった。

 これをもとに、超過死亡を積算した。20年は大きな超過死亡がみられず、逆に想定を約6千~約5万人下回る「過少死亡」がみられた。20年に過少死亡がみられたのは世界的にも珍しいという。

 代表者の橋爪真弘・東京大教授(疫学)は「マスクの着用や手洗いなどの感染対策で、インフルエンザなどほかの感染症が減ったことが大きいのだろう」とみる。

 一方、21年は約1万~約6万の超過死亡がみられた。時期と地域別にみると、21年春の4波の時期には関西で、同年夏ごろの5波では首都圏で際立っていた。

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 大阪府では4月下旬から8週…

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