窓から伝える「熱が出た」200万人発熱の北朝鮮、コロナ対策の実態

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ソウル=稲田清英 瀋陽=金順姫
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 北朝鮮が国内に新型コロナウイルスの感染者がいることを公表してから、19日で1週間が経った。国営メディアは防疫の強化を報じ続けているが、PCR検査の態勢も整わないとみられる中で膨大な数の「発熱者の急増」ばかりが伝えられており、感染拡大の実態は明らかになっていない。

 朝鮮中央通信によると、4月末からの「発熱者」は18日午後6時までに197万8230人を数え、63人が死亡。74万160人が治療中だという。24時間の発熱者は連日、20万人を超える。

 人口約2600万人の北朝鮮国内にあって膨大な人数だが、韓国の国家情報院は19日、北朝鮮では4月末より前から腸チフスなどの感染症が広がっており、北朝鮮側が発表する人数には、新型コロナ以外の原因での「発熱者」が多く含まれているとの見方を示した。同院が国会の情報委員会に報告した内容を、所属議員が明らかにした。

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