第44回ブチャの住民「これは戦争犯罪です」 民間人遺体に骨折や性被害の跡

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 ウクライナでのロシア軍の残虐行為を「ジェノサイド」(集団殺害)とする見方が浮上している。バイデン米大統領が言及するなど、国際社会で非難が強まっている。その焦点は、400人を超える民間人の死者を出した首都キーウ(キエフ)郊外ブチャだ。遺体の検査や生存者の証言に加え、国際的な調査も始まり、その概要が次第に明らかになりつつある。

 キーウ北西郊外ブチャの住宅街にある聖アンドリア教会に13日、スコップを持ったボランティア5人が集まった。捜査当局者が見守る中、敷地内の地面を掘り進める。やがて、黒い袋に入った遺体の一部が、次々と姿を現した。

 キーウを目指したロシア軍は、ブチャまで来てウクライナ軍の頑強な抵抗に遭い、約1カ月この街を占領した。この間に殺害された市民は、12日までにブチャ市が確認しただけで403人。人口約3万人の街で、その割合の高さは異様だ。遺体の多くは路上や裏庭、家屋内に放置された。

 教会の司祭アンドリー・ハラ…

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