恐竜が結んだ縁 なぜ香山リカさんは、北海道の診療所に着任したのか

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聞き手・長崎緑子

 精神科医で北海道小樽市出身の香山リカさん(61)が4月から、北海道むかわ町の町国保穂別診療所の副所長に着任した。東京を拠点に現代人の心の問題を発信してきた香山さんがなぜ、人口7千人余りの町に――。本人にインタビューすると、意外な接点が見えてきた。

 香山さんは昨年6月、町の公募に応募。面談を経て昨年12月に副所長への採用が決まった。

 「ふざけて応募していると思われないよう、香山リカの名前は伏せ、本名の中塚尚子で応募しました。でも、実際にオンラインで面談をすると『香山リカさんですよね』と。前もって調べられていました」

 「『香山リカ業』を廃業するつもりでしたが、面談で所長に『地域医療ってのめり込みすぎると燃え尽きてしまい、長続きしない。土日は連絡がつかないぐらい遠くに離れたほうがいい』と助言され、平日はむかわ町内、金曜夜からの週末は東京で過ごす2拠点生活をすることになりました」

 香山さんが、縁の薄いむかわ町の診療所の副所長に応募したのにはある理由があった。

 「2019年に東京で開かれ…

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