放射性物質の漏洩は? 電源喪失のチェルノブイリ、想定される事態

有料記事ウクライナ情勢

藤波優 川村剛志
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 ロシア軍が占拠したチェルノブイリ原発で、外部からの電源供給が途絶えた。ウクライナのクレバ外相は、欧州全体に危険を及ぼす放射性物質の漏洩(ろうえい)が差し迫っているとして、復旧のための停戦を呼びかけている。日本国内の専門家は「すぐに危険な状態にはならない」との見方を示しつつも、早期の復旧が必要と指摘する。

 ウクライナ当局の資料などによると、同原発では、1986年に事故を起こした4号機以外の1~3号機は2000年までに順次、運転を停止。使用済み核燃料の取り出しも16年に完了し、敷地内に約2万1千本が保管されているという。

 うち一部は、昨年から運用が始まった空冷式の保管施設に移されたとされる。ただ、大半の使用済み燃料は、冷やすために電気や水が必要になる貯蔵プールで保管されているという。電気の供給が断たれれば、核燃料が発する熱でプールの水が干上がり、最終的には放射性物質の放出につながるおそれがある。

ロシア軍が占拠「現地の状態、わからず不安」

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 ただ、直ちに大きなリスクに…

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