安倍氏、核共有にふれ「世界の現実、議論タブー視ならぬ」 フジ番組
ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、安倍晋三元首相は27日、米国の核兵器が配備され、その配備国が使用の際に協力する「ニュークリア・シェアリング(核共有)」を取り上げたうえで、「日本はNPT(核不拡散条約)加盟国で非核三原則があるが、世界の安全がどう守られているかという現実についての議論をタブー視してはならない」と語った。
第1次安倍政権下の2006年に北朝鮮が核実験した際、当時の中川昭一・自民党政調会長(故人)が核保有について「議論はあっていい」と発言し、大きな批判を浴びた。安倍氏は「中川昭一さんが議論するべきだと言ったら、ものすごいバッシングを浴びて、議論そのものが萎縮してできない状況にあるが、議論は行っていくべきだろう」と訴えた。
安倍氏は、ウクライナが核兵器保有を続けていればどうだったかという議論が行われていることも紹介。「核廃絶の目標は掲げなきゃいけないし、それに向かって進んでいくのは大切」とする一方で、「現実に国民の命、国をどうすれば守れるかについては、様々な選択肢を視野に議論すべきだ」と語った。
また、第2次安倍政権が進めた北方四島での日ロによる共同経済活動については「議論を具体的に進めていく状況にはないのだろう」と述べた。ただ、「こちらからやめてしまうとただちに言えば、再び立ち上がらせるのは事態が好転してからも難しくなる」として、慎重に判断する必要があるとの認識を示した。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら
- 【視点】
事実関係を整理する。橋下氏が質問で触れているのは米国との「核共有」であり、NATO型であれば米国の核兵器を日本の領土に持ち込むという話だ。一方で安倍氏が「中川昭一さんが議論するべきだと言った」という件は、記事にもある通り核兵器を持つ「核保有
…続きを読む