安保理決議案、ロシアが拒否権を行使 事務総長「決して諦めない」

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ニューヨーク=藤原学思
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 国連安全保障理事会は25日午後、ウクライナに侵攻したロシアを批判し、ロシア軍の即時撤退を求める決議案を採決にかけた。だが、常任理事国であるロシアが拒否権を行使し、廃案になった。15カ国のうち賛成は11カ国。中国とインド、アラブ首長国連邦(UAE)が棄権した。

 決議案は、ロシアの「特別軍事作戦」宣言を非難し、「ウクライナの主権、独立、団結、領土保全に対するコミットメントを再確認する」とうたった。ロシアに対しては、全ての軍事力を「即座に、完全に、無条件に」ウクライナ国内から引き揚げるよう求めた。

 決議案は米国と非常任理事国アルバニアが提出。共同提案国には日本を含む80カ国以上が名を連ねた。安保理の決議案で、これほど多くの国が共同提案国になることは珍しい。

 米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は投票前、「ロシアはウクライナの主権を侵害し、国際法国連憲章に違反することを選んだ」と述べ、ロシアが幼稚園や孤児院すらも攻撃したと批判した。

 一方、ロシアのネベンジャ国連大使は投票後に「決議案は、ウクライナ国民の重要な利益に反している。ウクライナの犯罪にどうして触れていないのか」と述べ、軍事行動の責任はウクライナ側にあると語った。

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この記事を書いた人
藤原学思
ロンドン支局長
専門・関心分野
ウクライナ情勢、英国政治、偽情報、陰謀論
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