水没、干ばつ、消える都市 地質学者は2084年の人々を訪ね歩いた
聞き手・香取啓介
2084年、ニューヨークは海面上昇と度重なるハリケーンによる洪水で多くの会社が内陸部に移転した。米南西部の都市フェニックスは干ばつで消滅。世界中で水を巡る戦争が繰り返される。
「なぜ人類は温暖化を阻止できなかったのか」
SF小説「2084年報告書」(国書刊行会)では、温暖化で社会が崩壊した未来の研究者が、世界中の科学者や政治家、医師などを訪ね歩いた口述記録の形式を取る。
著者で地質学者のジェームズ・ローレンス・パウエル氏に執筆のきっかけや、小説に込めた思いをオンラインで聞いた。
――執筆のきっかけは。
多くの人は、日々の問題に関…
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- 【視点】
どんな人でも人生で後悔はなるべく避けたい。そう思うのが普通だと思います。自分の生活で起きることに関しては、そう思える。だけど、地球規模の問題になると一気に人ごとになってしまう。でも唯一、地球規模の問題が自分ごとになるとき=それは、気候変動の
…続きを読む