分身キャラへの中傷、「現実の自分が傷ついた」 Vチューバーが提訴

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新屋絵理
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 自分の分身としてネット空間で活動させるキャラクターへの中傷は、本人への非難と同じだ――。キャラの姿を借りて動画を投稿する「バーチャルユーチューバー」(Vチューバー)の女性が、そんな主張で東京地裁に訴訟を起こしている。仮想(バーチャル)のキャラに、現実(リアル)の人間の権利は及ぶのか。

 原告の女性がVチューバーとして活動を始めたのは2019年。女性自身は動画に映らず、代わりにキャラの少女が登場する。女性が手足を動かすとキャラも同じように動き言葉や表情も連動するため、キャラを通じて歌ったりトークをしたりして視聴者を楽しませてきた。動画投稿チャンネルの登録者は数十万人に及ぶ。

 だが20年、別のVチューバーを「(女性のキャラが)いじめた」との情報がネットで広がり、女性のキャラに対して「辞めろ」「首つれ」など1万件以上のメッセージが届いた。

Vチューバーの女性 「人生がぐちゃぐちゃになった」

 思い出すたびに息苦しくなったという女性の動画投稿は1年以上止まったまま。このため、「いじめ」の情報を最初に投稿したVチューバーの個人情報の開示を求める訴訟を提起することに決めた。実名などが特定できれば、法的責任を追及するという。12月30日夜、提訴していることをネットで報告した。

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