「攘夷論に近い」気候変動への意識、危うい日本 安宅和人さんの警鐘
「未来は目指し、創るものだ」。慶応義塾大教授でヤフー・チーフストラテジーオフィサーの安宅和人さんはベストセラーになった経済書『シン・ニホン』(ニューズピックス刊)でそう説いた。世界規模の感染症や気候危機など課題は山積だが、未来は変えられるという。
――新型コロナウイルスのパンデミックで社会はどう変わりましたか。
新型コロナと気候変動問題。この二つの根っこは同じです。人間と地球の衝突がもう無視し得ないレベルに至ったことを示しているのだと思います。
長期的には人類は人口もしくは1人当たりの環境負荷を大幅に下げないと、相当の変化を受け入れなければいけなくなる可能性があります。突き詰めて考えると、人間にとっての善と、地球にとっての善をどうにかすりあわせないと、僕ら人間は安定的に生き残れない。
「平和」の定義も変わりました。これまでは紛争や戦争が無い状態を指した。今でもこれらは大切ですが、それ以上にパンデミックや気候変動などによる天災によって、破壊されていない状況であること、が加わりました。
記事の後半では、災害の増加や2050年にはどのような社会になっているかについて聞きました。安宅さんが取りあげたのは、「パンデミック・レディー」という言葉でした。
新型コロナは、今は野生のコ…
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