日大危機管理学部の学生が一刀両断 大学の危機対応「まったくダメ」
日本大学の田中英寿前理事長(75)らが逮捕された事件を受け、日大は10日、東京都千代田区の大学本部で記者会見を開いた。前理事長宅や大学本部が9月に東京地検特捜部の家宅捜索を受けて以降、日大が会見を開くのは初めて。記者会見や一連の不祥事を、日大の学生や教職員はどう受け止めたのか。
危機管理学部1年の男子学生は「『タックル大学』といじられていたのが、最近ようやく落ち着いてきたのに……。就職活動に影響がないか心配」と話す。
授業では、リスクコミュニケーション(リスクの情報共有)を学んでいる。今回の事件で、大学本部などが家宅捜索を受けたのは9月。記者会見まで3カ月かかったことについて、「遅すぎる。世間からは反省していないと受け止められてしまう。危機管理上はまったくダメ」と批判した。
文理学部3年の男子学生は、大学が会見を開くと知り、「遅すぎた」と批判する一方で、「信頼回復と再発防止策について具体的に説明し、田中前理事長との関係は一切断つと明言してほしい」と期待していた。
高校生の時に悪質タックル事件が起きたが、「学びたい分野が学べる」と、第1志望だった日大に入学した。「今回の不祥事で、希望が踏みにじられた思い。これまでの学びに満足してきただけに、ショックが大きいです」
日大教授、評議員にとどまったままの田中容疑者に危機感
商学部の吉原令子教授は「不正による蓄財は、教育機関のトップとして絶対に許されない。まじめに働く人がバカを見る社会ではいけないと学生に教えているが、そんな姿を見せてしまい、恥ずかしい」と話す。
11月末、教員有志で、田中…
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