黒人の青年射殺、白人3人に有罪判決 「正当防衛」の主張を退ける

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ニューヨーク=藤原学思
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 米南部ジョージア州で昨年2月、ジョギングをしていた黒人青年が銃で撃たれて死亡した事件で、地元の陪審団は24日午後(日本時間25日未明)、白人の被告3人に有罪判決を言い渡した。ブラック・ライブズ・マターBLM)運動が広がるきっかけとなった事件の一つで、裁判の結論が注目を集めていた。

 12人の陪審員は23日昼から評議を始め、全員が意見を一致させた。有罪の理由は開示されないが、「正当防衛だ」などとする弁護側の主張を退けた。同州では殺人で有罪となった場合について、最低でも終身刑と定めている。

 3人は殺人などそれぞれ九つの罪で起訴され、実際に銃を発砲した元沿岸警備隊員のトラビス・マクマイケル被告(35)は9罪すべて、父親で元警官のグレゴリー被告(65)は8罪、親子の隣人のウィリアム・ブライアン被告(52)は6罪で有罪となった。

 事件は昨年2月23日昼に発生。マクマイケル親子がピックアップトラックで黒人のアマド・オーブリーさん(当時25)を追いかけ、トラビス被告が引き金を引いた。ブライアン被告は少し後方から事件の状況を撮影し、地元のラジオ局が入手したその動画がソーシャルメディア上で拡散した。

 先月始まった裁判は、BLM関連のデモ隊を射殺したとして起訴された白人=19日に無罪評決=の裁判とともに大きな関心を集め、法廷の中継も含めて連日報じられていた。

 親子の弁護側は、現場周辺で…

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