ウサギOK、犬猫は販売禁止「納得できない…」 進む動物愛護に賛否
パリのセーヌ川に面したペットショップ「ポンヌフ」の店内で、フレンチブルドッグやシベリアンハスキー、ペルシャ猫など幼い犬や猫が買い手を待っていた。
女性客が「かわいい」とほほえむと、ペルシャ猫がガラスに寄って見つめ返した。高さ2メートル弱、広さ3平方メートルほどのショーケースには1匹約3千ユーロ(39万円)の値札が貼られている。
ポンヌフは創業71年の老舗ショップの一つ。250平方メートルの店内で犬と猫を専門に扱い、多くは生後3~6カ月だ。店主のビルジニ・ミュティさん(57)は「だいたい2週間くらいで売れていく」と話す。
ミュティさんには犬や猫を大切に扱ってきた自負がある。庭を設けて毎日運動させ、ケースの床に敷いた保温効果のある木くずは、1日2回取り換える。動物の大きさに応じたケースのサイズといった国の基準を守り、行政の抜き打ち検査も受けている。
だが、「もう店をたたまざるを得ない」と弱音を漏らした。フランスで18日に成立した動物愛護法で、ペットショップでの犬と猫の販売が2024年1月以降、禁じられるからだ。
新たに犬猫飼いたい人は?
フランスでは、2人に1人がペットを飼い、6200万匹のペットのうち3割を犬と猫が占める。年間10万匹ものペットが捨てられ、夏のバカンスシーズンには何週間も家に放置されるケースが後を絶たないなどと問題視されていた。
ペットショップにも動物を玩…