三重とこわか国体・大会実行委総会、延期断念を決定

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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止が決まった三重とこわか国体・大会の三重県実行委員会の総会が24日、津市の県総合文化センターを主会場に県内各地をオンラインで結んで開かれ、2027年への延期を断念することが決まった。

 27年に延期した場合、会場の再選定が必要となる競技があるほか、6年間で市町への支援などにかかる追加経費が最大182億円にのぼるため、県は延期は困難と判断していた。

 総会では、37競技団体のうち、8割以上の31団体が延期開催を望んでいることが報告された。団体の関係者からは「国体を目標に競技力を上げてきた」「経費の面で相談はなかった。もっと競技団体に聞いて欲しかった」などといった意見が寄せられた。

 一見勝之知事は「苦渋に満ちた決断だった」と述べ、とこわか国体・大会を機に整備した会場を有効活用するため大規模大会・合宿の誘致促進支援などを念頭に「今日の場をスタートとして、三重のスポーツ振興を考えていきたい」と理解を求めた。最終的に、一見知事に「判断を一任する」ことが了承され、延期断念が決まった。

 延期断念について、三重県伊賀市岡本栄市長は朝日新聞の取材に「大変勇気ある決断」と評価した。

 一方、三重県志摩市の橋爪政吉市長は記者会見で、「子どもたちの記憶に残して欲しいという思いもあって延期を願っていた。知事の苦渋の決断だと理解している」と述べた。

 一見知事が延期断念の方針を明らかにした22日には、三重県四日市市の森智広市長が「延期を希望していただけに、非常に残念だ」とした上で、代替大会の開催に意欲を示している。

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