共産党の小池晃書記局長は9日夜のBS番組で、次期衆院選での立憲民主党との候補者調整について「一緒になって勝てるところは調整しよう」と述べた。情勢調査の結果などから、与党系候補に勝てる可能性が高い選挙区から優先的に一本化に応じる考えを示したものだ。

 立憲は現在、全国213の小選挙区で立候補予定者を決定。そのうち共産、国民民主、社民、れいわ新選組の野党4党と競合する選挙区が76ある。最も多く競合しているのが共産で調整の焦点になっている。

 ただ、小選挙区の候補者数が減ると、比例の得票にも影響が出る。小池氏は「一緒になっても、なかなか届かないところは別に一本化しなくてもいい」との考えも示した。

 また、立憲との政策的な違いを問われたが、「東北新幹線で我々は青森か新函館まで行こうと思っているけど、立憲は仙台ぐらいと思っているかもしれない。でも、その間は、ほとんど一致している」と方向性の一致を強調した。

 同じ番組に出演した立憲の安住淳国会対策委員長は「立憲と国民は連合を通して右手できちっとつながり、左手で(共産の)小池さんとつながっている」と説明。候補者調整が進むことを念頭において、「2009年以来の政権交代をかけた選挙になるのではないか」と期待感を示した。(北見英城)